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看護師のリーダーシップ67:看護師と人間関係

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新年あけましておめでとうございます。このところ更新が滞っておりますが、いろいろ雑事があって筆をとれず、申し訳ありませんでした。

さて、本年の初回として、人間関係について考えてみたいと思います。

どんな職場でも人間関係の問題は存在しますが、看護の職場でも大きな問題でしょう。

近年、看護師の離職率の高さが問題になっていますが、その筆頭理由はやはり人間関係によるものだそうですね。

ということで、参考にしたのは、以下のサイトの記事です。長くなりますが、引用させていただきます。

看護師の人間関係を良くする秘訣

事例1:女性社会では人間関係を維持することが目的化する…
◆30歳・女性看護師の意見◆
「みんな一緒」という空気感を大事にする人ばかりで、業務上の問題であっても意見を対立させるわけにいきません。なんというか、空気を読んで多数決を取る前から“多数意見が何なのか”を理解して、それに合わせておくというような不毛な努力が必要です。うっかりグループの中心にいる人と意見が食い違うようなことでもあれば、陰口を言われたり無視されたりといった扱いを受けることも…。

その点、男性は空気の読み合いが苦手なのか、わりとストレートに意見を言う人が多い印象があるので、職場に男性がいればあんなふうに“何も言ってはいけない”“暗黙の了解だけで職場が回る”というような意味の分からない不文律に支配されることはないんじゃないかと思います。仲良しごっこが苦手な人にとって、女性ばかりの人間関係は本当に苦痛です…。

【管理人コメント】
確かに女性は“仲良しのふり”をするのが上手ですね。男のようにケンカしてでも意見を通すという人は稀だと思います。もちろん男のやり方で大問題に発展することもあるので、どちらが良いという比較は出来ません。両方がバランス良く混じり合っている状態が最適なのではないでしょうか。

また、自衛策としては“否定的な発言を控える”というのがベストでしょう。誰かの発言に「NO」をつきつけると、当然ながら関係は悪化してしまいます。相手に規則違反などの明らかな問題がない限り、直接否定するのは避けたほうが賢明。

同時に“否定的なことを言わない”というのは、影口に乗っからないというのも含みます。誰が聞いているか分かりませんし、いつか陰口をたたいた人と言われた人が対立した時、話に乗っかっていると陰口を言った人と同列になり、対立に巻き込まれてしまいます。曖昧に頷く程度に留め、積極的に発言するのは慎みましょう。否定しないという心がけ1つで、多くのトラブルを避けることができるものです。

 

事例2:陰湿ないじめも多いし、変に気が強い人もいる…
◆26歳・女性看護師の意見◆

平気で悪口や嫌みを言ったり、自分たちとつるまない人に冷淡だったりする看護師が多すぎます。男性のいる空間では、女として男の目が気になるのか優しげに振る舞う人が多いみたいですが、女だけの空間になると途端に嫌な面が表に出てくるというか…。中には気に入らない相手の悪口や、根も葉もない噂話を流して、職場に居づらくなるように仕向けたり…そんな人もいました。特に、権力を持っちゃってるお局的な人だと、やり方が露骨です。男性がいれば少なくとも仕事の間はそういう面が抑えめになると思うので、男性看護師のいる職場に転職したいな~と考えています。
【管理人コメント】
これは男女ともお互い様ですよね。男性だって、若い女性の目がある場所では良い人ぶろうと躍起になるものです。女性にしても同じことでしょう。異性の目があることで、自然と自分の良い部分を出そうとするので、結果的に職場の人間関係が円滑になるということです。

こういった側面からも、あらゆる職種で男女が7:3くらいの比率までに収まると良いのではないでしょうか。

ちなみに、こういった問題の自衛法としては、自分1人でも業務をこなせるようにしておくことが挙げられます。上司や先輩に質問したり協力を仰いだりする場合、頼み事をしている手前、何を言われても我慢するしかありません。ならば、何も頼まなくて済むように自律的に仕事をしておけば良いわけです。業務をパーフェクトにこなしていれば、意地悪な先輩であっても絡みどころが見つからないので、矛先は自分に向きづらくなるでしょう。

また、業務遂行能力が高ければ、自然と同期や後輩から質問を受けるようになっていきます。その時に“人のふり見て我が振り直せ”的な精神で高圧的な対応を避け、優しく教えてあげれば、あなたの好感度は一気にアップ!周りにはどんどん味方が増えていきます。長期的に見れば、職場の人間関係バランスを大きく塗り替えることも可能でしょう。

ただし、完全にいじめの標的になっていると感じる場合は別。特段の非がないのにそこまでしてくるようなら、そんな職場に未来はありません。見切りをつけて、転職を考えたほうが賢明です。

 

———————————————————————

事例の対処法は、かなりヒントになると思います。これをもう少しシステマティックに考えてみましょう。

何事もそうなのですが、問題を解決するにはその場的な対処法を学ぶのも大事ですが同時に本質的なところをしっかり押さえる必要があります。

この場合でしたら、人間分析力やコミュニケーション力をつけることで、いろいろな問題に対象できるようにんります。そういう基礎をしっかり固めた方が、看護師リーダーを目指す人にとっては長い目で見て役にたつのではないかと思います。

人間分析力をつける

最初の事例、意見の対立を恐れて意見が出ないという問題では、反対意見を言われると自己否定されたように感じてしまうタイプが多いということでしょう。

また、そういう目に遭ったことがあるため、反対意見を言わないように自己規制するとうこともあるでしょう。これは、感情的な人が多いゆえの自己防衛的な意味もあるでしょうね。

女性にはとても多いタイプですから、女性の集団である看護職場では仕方ない側面もあります。

基本的に、感情的な人を変えることは不可能なことです。これは人間の特性だからです。同様に、合理的な人を変えるのも不可能。合理的な人は感情屋さんにはけしてなれません。

ですから、対策としては、そういう人をどう扱うかそういう人の扱いに慣れる、ということ。この方が大事です。

ということで人間勉強が必要になります。感情的なタイプとはどういう行動特性をもっているかを学ぶ。合理主義者はどんな人でどういう行動特性があるかを学ぶということです。

私がいう「感受性分析」がそれです。それを学べば、対応手段がある程度浮かびます。

 Ningen mailmag

 

コミュニケーションケーション力の前に

次に、コミュニケーション力。といっても、どんなしゃべり方をすればいいか、ということではありません。コミュニケーション力の基本はそういうスキル的なことよりも、日頃の信頼関係によるところが大きいと思います。

「いつもいいアドバイスをしてくれる」「あの人の意見は傾聴に値する」「あの人は頼りになる」と思われている人なら、何か言っても素直に受け止められるでしょう。

そういう人間関係を日頃からつくっておかないと、いざというときに話は通りません。そのためには、コミュニケーションの基本を日頃から職場で実践すること。

・スタッフがうまく仕事をしたら、どうやって称えるか。
・後輩が失敗してめげていたら、どうやって励ますか。
・先輩から何かを教えてもらったら、どうやって感謝を示すか。
・相手の欠点を見つけたら、どうやって気持ちよく直せるように援助できるか、などなど。

L研リーダースクールの通信講座で職場実践していただいていることはこういうことです。

たとえば、コミュニケーション科ではこんなことをしていただきます。

結局、コミュニケーションスキルではないのです。むしろ、信頼関係をどうやってつくりあげるか、ということが人間関係という点で大事だと思います。

 

暗示力をつける

三番目は、暗示力です。

暗示力と言っても、魔法をかけるようなことではありません。

相手の抱いているイメージをコントロールする、というのでしょうか。

相手を動かすには、相手にこちらの意見を聞くとどうなるかイメージを浮かばせないといけません。こちらの意見を聞いた相手が、その脳裏に相手にとってのメリットを自然に浮かばせる。そのような話し方をするということです。

どういう言い方をすると、相手にとって心地よいイメージが与えられるか、そういったたぐいのことです。

これが本当の意味のコミュニケーション力といえるのではないでしょうか。

人間行動は、言葉以上にイメージ喚起が大事です。アスリートの行っているイメージトレーニングもその応用ですが、それをコミュニケーションに応用するとどうなるのかということですね。

このあたりは、拙著『リーダーの暗示学』をお読みください。解説はこちらにあります。

 

 

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